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BLACK SABBATH | |
円熟期を迎えたコージーのドラミングが最もハマッていたのは、ブラックサバスではないでしょうか。 |
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アーティスト | BLACK SABBATH |
タイトル | HEADLESS CROSS | |
評点 | 93 | |
Coz Point | 93 | |
@THE GATES OF HELL AHEADLESS CROSS BDEVIL & DAUGHTER CWHEN DEATH CALLS DKILL IN THE SPIRIT WORLD ECALL OF THE WILD FBLACK MOON GNIGHTWING | ||
EL&P脱退後、ジョンサイクスとのBLUE MURDER結成やゲイリームーアのアルバムへの参加など定職がなかったコージーが、ブリティッシュHMの重鎮ブラックサバスに正式加入して腰を落ち着けて製作したアルバム。暗く、重く、ミステリアスかつ美しい、理想的な様式美サウンドが存分に堪能できる名盤である。その素晴らしい楽曲群が創り出される過程に、共同プロデュースまで携わったコージーのインプットが多大な影響を与えているのではないかと思う。ある意味、それまでのあらゆる作品でのドラミング(オカズ)に見え隠れしていたコージーの卓越した音楽センスを証明する作品といえるかもしれない。コージー自身、この音楽スタイルが自分のドラミングにマッチしている事に気付いたのか、かなり気合の入ったドラミングを披露している。ひたすらヘヴィで、ツッコミ気味な箇所など全く出てこない全編後ノリのビートを聴かせてくれる。オカズはいつもの様に”ここぞ”というタイミングで得意フレーズをかましてくれるが、何気ないフィルも聞き流せないほど一音一音に魂が込められているように感じる。(音質のせいか?) この時期のブラックサバスサウンド、そしてコージーのドラミングを象徴するタイトル曲の@、ヘヴィなコージーシャッフルB、後半での得意な”リズムの崩し方”がたまらないDなどが聴き所。 |
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アーティスト | BLACK SABBATH |
タイトル | TYR | |
評点 | 99 | |
Coz Point | 99 | |
@ANNO MUNDI ATHE LAWMAKER BJERUSALEM CTHE SABBATH STONES DTHE BATTLE OF TYR EODIN'S COURT FVALHALLA GFEELS GOOD TO ME HHEAVEN IN BLACK | ||
前作の方向性をさらに押し進め、ある種コンセプトアルバム的に仕上がった傑作。様式美志向のブラックサバスにおいて、アルバムの完成度では本作が究極の出来なのではないだろうか。(楽曲単位では”HEAVEN AND HELL”や”DIE YOUNG”級の名曲はないかも知れないが) 事実、本作発表以降はロニーを呼び戻したり音楽性を変えてもうまくいかず、結局トニーアイオミは"Ozzy"を頼ったのだと思う。(←この辺の事情は正直なところよく知らないッス) その究極のサバスサウンドに前作同様コージーは大きく貢献していると思う。楽曲の基本的なアイディアをまとめる時点からアイオミと共に作業をしたというだけあって、違うのである、ドラミングが。フィルやリズムパターンは他の作品同様コージーらしいのだが、サウンドとの対比というか溶け込み具合、印象が違うのである。他の作品群が「バンドサウンド(またはプレーヤー)+コージー」であるのに対し、本作ではコージーのドラミングが中心となってグイグイ引っ張っていく感じで、ドラムの音が楽曲にとって不可欠な存在となっている。そう、ここでのコージーは、ツェッペリンにおけるジョンボーナム的な役割を果たしているのである。 アップテンポのAを聴いていると、「様式美サウンドにとってクラシカルなフレーズや速弾きのギターソロなど付加価値でしかない、コージーのドラムこそが必要なのだ!」などと意味もなく力説したくなる。雷神の如き@、ヘヴィなリズムからコージーシャッフルへのリズムチェンジが見事なC、繰り返されるスネアの連打が気持ちいいFなど聴き応え満点のアルバムだ。ドラムの音もいい。 |