・・・というよりカネゴンの独り言と愚痴のページ

2001年4月のページ

 
2001年
(平成13年)
4月30日(月)
スーパースワンK その後

 考えてみればゴールデンウィークであった。ナントナク
今日気がついた。というか昨夜車で動き出したら、やた
らとそこいら車だらけ。食堂なんかどこも満杯。あ〜、
そうかという感じ。

 そんでもって今日は月末で祭日だったのだ。通常であ
れば納品書に追われている頃であるが、今回は27日
(金)に済ませていたのだ。・・・が、うちの経理担当の
オカアチャンが業者への支払いの準備をすっかり忘れて
パーマ屋さんに出かけてしまい、仕方なく銀行まで自分
の金を下ろしに行って、集金に来た業者に現金で払う始
末であった。こっちはスーパースワンKが完成せずにた
だでさえ忙しかったのに、なおさらであった。とは言って
も諦めと落胆が先に来て、喧嘩している時間も無かった
が。

 自営業というのはサボりたいと思えばいくらでもサボ
れるし、がんばろうと思えばいくらでもがんばれる。結
果は全て自分に帰ってくるから、失敗したからといって
誰に文句を言う訳でも無い。
 そんでもってやっぱサボると、この資本主義社会で
はお金で苦労して胃の痛い思いをするから、やっぱり
がんばろうという気になる。お金の苦労だけは工場火
災の後でイヤという程味わっただけに、2度とゴメンで
ある。今だに地元で殿様商売しているA銀行にはムカ
ツクのである。


 AE86さんの掲示板にSさんから投稿があったのは
今月半ばくらいのころだったか。「オーディオベーシッ
ク」誌に掲載するスピーカー工作を行うという。
 以前は長岡先生の方舟でスピーカー工作を行って
いた。長岡先生のご自宅は埼玉県の越谷市なので、
当方宅からは高速を使って1時間ちょっとで行けたの
で楽だった。考えてみれば先生がお亡くなりになられ
てから初めてのスピーカー工作で、さらに考えてみた
ら先生のところで「モアES」を作ったのが確か昨年の
5月7日だったと記憶しているから、ちょうど1年にな
る。ホントに時間の経つのは早いものだ。
 話は戻ってSさんの投稿で、
『日程的に4月後半から5月半ばにかけての土曜日』
とあったので、実質GWをはさんでしまうと日程が限
られて来る。そこで私が何気に
『4月28日(土)なら大丈夫カモ?』
と投稿したら、
『じゃあ、その日にしましょう!』
ということになった。工作に使う道具(ハタガネやクラ
ンプ、糊や釘など)を私が持っていかねばならないの
は明白だ。

 その頃にスーパースワンKの制作を始めていたの
だ。そこで『どうせ車で行かねばならないのだから』
と思ってメールでお伺いを立てたら、持ちこみOKの
了解をいただいた。
 現状本業前後の時間、朝5時〜8時、そして午後
5時〜夜8時くらいをスピーカー制作に当てるつもり
でいたのだが、朝が消防の練習でつぶれた。そして
先週前半は夜も連チャンで来客でつぶれてしまい、
いよいよヤバイことになった。
 もうひとつはKバージョンではオリジナルと違う部
分の制作が、果たして上手くいくかという問題があり、
治具を作りながらの制作になるので、さらに時間が
かかる。といって本業をおざなりにする訳にも行かな
い。

 ただこのタイミングを逃すと、このチャンスは2度と
やって来ないというのも明白であった。今思い返して
みてKD‐100のFMfanのダイナミックテスト掲載、
そしてカネコ木工HPのラピタ掲載も、あのタイミング
を逃したら・・・という思いは強い。何としても持ち込も
うと意地になっていた。

 考えてみたら毎回同じことをやっている。KD-100
を持参しての方舟初訪問の時は、KD-S10000(
当時の型番:KD-S1000)の試作2号機の制作が
間に合わず、当日朝にナスステンレスのキャビを出荷
してからKD‐100にFF125Kを取り付けて、お昼12
時ちょっと過ぎにこちらを出て、長岡先生のところに午
後1時に着くという慌ただしさであった。
 ラピタ取材の時にも秋葉原へ買い出しに行って、ほぼ
徹夜でラックの制作&部屋の掃除をして取材を受ける
という慌ただしさであった。
 要するに全く進歩していないということか。・・・元が
アホだから、しゃあないか。画面の向こうで
『確かにそうだ!』
と叫んでいる、佐野女子高校ボート部OG達の顔がい
くつか浮かぶ。何の遠慮も無く平気で私の悪口を掲示
板に書く、トンデモナイ連中である。

 ところでスーパースワンKは私の部屋で鳴っている。
今日は家族も出かけたので結構な音量を出せたが、
音量を上げても全くうるさくならない。そして改めて驚
くのが、ちょっと表現が難しいのだが透明感の高さ。
音の分離というかそういう感じなのだが、これは今まで
FE108ESをつけたKD-S10000が最高だったのだ
が、それを上回っている。別に今まで不満を持っていた
訳では無いのだが、これを聴いてしまうと差が分かる。
余分な音がついていないということか。
 そしてそれだけの透明感の高さを持ちながら、低音
が馬力があってなおかつブーミーさが無いのである。
ホントに『良くぞここまで・・・』という感じだ。これを聴い
てしまうと確かにFE108ESが低音が弱かったという
マニアの方々の意見に納得出来る。
 FE108ESU、恐るべしユニットだ。

 『そんなにいいなら、とっととKD‐100とKD-S100
00のユニット交換をしろ!』
とお叱りの声が飛んで来そうで、自分でもそう思うのだ
が、KD-100はともかくKD-S10000のあの重量の
運搬にはチト勇気がいる。筋肉痛&寝違え首筋痛の
身としては、今日いっぱいは肉体労働をしたくないという
のが本音。工場にも入りたくないのだ。
 明日の夜やろうかな?

 FE108ESを前提に設計したKD-S10000は、
FE108ESUに対しては空気室内容積もスロート断
面積も小さい。そもそも円形バッフルが直径160mm
でなおかつRをかけてしまっているので、リングP108
をつけると周囲が浮いてしまうのだが、そのまま付けて
しまおうと思う。正直あの円形積層ヘッドは、面倒くさく
て作りたくないのだ。
 代わりに、といっては何だがKD-S10000のヘッド
簡易バージョンの1000番を、FE108ESU専用設計
とすることにした。ほぼ数値は出ているので、これから
設計。
 それほどにFE108ESUというユニットは、挑戦の
しがいのあるユニットだ。

 なお当日試聴してくださった京都の怪人:くずてつさん
が、スーパースワンKのことをHPに書いて下さった。と
っても写真が綺麗でなおかつ的確な文章表現(私には
無理!)で、感謝、感謝!

くずてつさんの『箱船航海日誌』はこちら。

 結論、やっぱりスピーカーの設計&制作は面白い。
音の変化が最も出てくるのは、スピーカーだと思う。
今後もフォステクスにはユニットを出し続けて欲しいと
切に願う今日この頃である。

2001年
(平成13年)
4月29日(日)
スーパースワンKバージョン完成!

 かつて徳川家康は
『人生とは長い道程を思い荷物を背負って歩くような
ものである。』
と語ったらしいし、苦労人で知られた巨人軍の西本聖
元・投手は
『人生とは8割が苦労である。』
と語ったと思う。私も最近まさしくその通りだと思って
いる。そしてその残りの2割以下に過ぎない楽しみや
喜びの部分に、何を価値を見出すかと言えば、言葉を
変えれば、
『生きていてヨカッタナア・・・』
と思うのは、私の場合物事に感動した時である。芸術、
実話、体験、・・・、いろいろある。
 音を聴いて感動したのは数回しか無い。しかし今回
制作のスーパースワンK、正確に言うとフォステクスの
FE108ESUには久々に感動した。

 この日記もナント1週間も空いてしまったが、理由無
くサボっていた訳では無くて、スーパースワンKの制作
が間に合わなかったからである。結果的にギリギリに
昨日の28日(土)の共同通信社でのスピーカー工作
&試聴の場に間に合った。夜中12時30分にユニット
を付けて簡単な音出しの後に持ちこむという、実に忙
しい話であった。

 以前も書いたスーパースワンは故・長岡先生の代表
傑作スピーカーであるが、Kバージョンは先生のオリジ
ナルに私なりのアレンジを加えたものである。これは
昨年11月のオーディオEXPOで、フォステクスの新型
ユニットであるFE108ESU&リングP108を見た時に
構想が固まっていたのだが、父の入退院の時期と重な
ってしまって、ユニットの発売と同時に発表することが
出来なかった。今回ようやく完成した次第。

 実は今回の制作にあたっては多少の躊躇があった。
どうにもネット上で新型ユニットのFE108ESUの評判
が良くなかったのである。大体の傾向として、
『低域は良くなっているが、中高域が暗くてオトナシイ』
というもの。私も内心、
『ESの方がいいんじゃ、U用のKバージョンを用意する
必要も無いのでは・・・』
との思いもあったのだが、鳴らしてみてその思いが吹っ
飛んだ。
 何しろ深夜1時過ぎでの音出しだから(考えてみれば
毎回そうだが)、蚊の鳴くような音量しか出せないのだ
が、まず工場での確認作業であるミニミニ・コンポでの
接続で、
『ウムム!』
と思った。CD・レシーバーデッキで僅か2万円弱のコン
ポだが、今までとは違うものを感じた。実に透明な感じ
なのだ。バックロードホーンの場合、最初の音出しでは
ものすごくひどい音がする。特に今回のFE108ESU
はHPコーンという剛性の高い形状をとっている関係で、
今までよりもさらにエージング(鳴らしこみ)が必要。し
かし、それを差し引いてもいい感じなのだ。

 時間が時間だし、しかもココ1週間の睡眠時間が1日
平均4時間くらいであったので、音出し確認したらとっと
と寝ようと思っていたのだが、これはもう引き下がれなく
なった。とりあえず完成写真をカネコ木工HP掲示板に
アップした後、自分の部屋に持ち込んだ。
 KD-S10000よりは軽く、多分35Kgくらいだと思う
が、それでも2階まで持ち上げるのはくたびれた。
 
 私の場合の評価基準は、自分の部屋で以前聴いた
最高のスピーカーということになる。だから現状だと私
のオリジナルのKD-S10000が基準になる。このス
ピーカーは同一ユニットにおいて、長岡先生からもスー
パースワンよりも高い評価をいただいていたので、ハッ
キリ言って自分の部屋での試聴では相当負けると思っ
ていた。
 ところが実に透明でシャープな音で、ハッキリ言って
FE108ESを付けたKD-S10000に勝ってしまった。
低域も質・量ともにスゴイ。それも深夜の極小音量での
話である。

 これはもう完全にスピーカーユニットの差だ。

 私の場合はFE208ESを自分の部屋で聴いていない
ので、今までで最もシャープな音はFE88ESだったのだ
が、完全に上回っている。リングP108をつけていたこと
もあるが、
『FE108ESUはものすごいユニットだ!』
という結論に達した。

 それでは今までネット上でのあまり良くないという評判
は、何だったのだろう?その質問をフォステクスのSさん
にぶつけてみると、実に納得出来る答えが返ってきた。

『ESUはユニットがより強力になっているので、キャビが
 弱いとかえってESよりも悪くなることがある。』

 実はフォステクス社内でも試作の段階で、同じようなこ
とがあったという。それは既に経験済みのことだったのだ
が、エンジニアの立場でいちいちネット上での議論に口
出ししても仕方ないので、傍観者として眺めていただけだ
という。大変勉強になった。

 昨日は全国から錚々たるマニアの方々がお集まりに
なられており、特に京都のくずてつさんがお見えになら
れていたのには本当に驚いたが、皆様にも大変高い評
価をいただいた。
 という訳で↓これがスーパースワンKでございます。
 



 方向音痴&地理音痴でなおかつ車の運転がキライな
私が、都内へ車で乗り付けるなんてのは大変なこと。
しかし今回このスピーカーと工作道具一式とあっては、
電車で行く訳にも行かない。
 都内を通過するならともかく、今回は首都高から下り
なければならない。実に気が重かったが、カーナビの検
索結果降りるところは『霞が関』。ついたところはアメリ
カ大使館の前。ホント都内のど真中である。

 ちなみに帰りは夜の10時ちょっと過ぎに共同通信社
を出たが、カーナビがついているにもかかわらずに首都
高を間違い続けて都内を抜けるのにひと苦労。ナントカ
カントカ仮眠をとりながら、やっとこすっとこ自宅に着いた
のは朝4時30分であった。・・・普段消防団の練習に
行くのに起床している時間である。
 まあ下りの東北道が空いていて助かったが。

 さすがに今日だけは工場で作業する気にはならず、
たまってしまった書類やメールに目を通している。

 それにしてもスピーカー聴きながらソファーにごろ寝
してたら寝違えてしまい、首が痛くて仕方無い。ただ
でさえ借金で首が回らないのだから、ホントに勘弁して
欲しい・・・。


2001年
(平成13年)
4月22日(日)
自民党総裁選挙

 ナンダカ新聞を見てもテレビを見ても、小泉氏が地方
選挙で圧勝の模様。橋本氏の地元でも小泉氏が勝って
しまったそうだ。

 基本的に私は何でも言える立場なのだが、小泉氏に

『何か変えてくれるのではないか?』
という期待を、一般国民は持っているのではないかと思
う。
 また地方選挙で小泉氏が圧勝していることは、恐らく
自民党員自身が、今までの派閥の論理を否定にかかっ
ている証拠ではないかと思う。

 私の予想ではやっぱり自民党派閥の論理で橋本氏が
圧勝してしまうのではないかと思っていただけに、これで
面白くなってきた。

2001年
(平成13年)
4月21日(土)
携帯のメール

 いよいよ4月も後半になると、報道もGW関連ばかりだ。
今年は何連休だの、海外旅行がどうだのと遊ぶ話題ばか
りで、ますます仕事をやる気が無くなってくる。

 ところで私も最近ようやく携帯のメールに慣れて来た。
どのキーを何回押すとどの字が出てくる、というのが何
となく分かってきた。まあ、パソコンと違ってブラインド・
タッチは出来ないが、以前よりも速く打てるようになった
ことは確かだ。

 しっかし今日は寒かった。日中も気温が上がらず、今
事務所ではまだしまっていないファンヒーターをつけて
いる。