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「自分は何故コージーが好きなんだろう?」 という素朴な疑問から、コージーの魅力についていろいろ考えてみました。 |
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ここに一冊の本がある。「コージーパウエル/限りなき挑戦」(伊藤政則著 シンコーミュージック刊) 生い立ちからこの本が書かれた当時までの遍歴を追いながら、コージーの魅力を余すことなく描いた名著である。 一介のドラマーで(失礼!)こんな本が発売されるところからも、当時のコージー人気の凄さを窺い知る事ができる。 で、この本の凄いところは、コージーの魅力をすべて「男」で結論付けている点である。 確かに「男らしさ」というのは、コージーの魅力を語る上で重要なファクターだ。 しかし私には、その「男らしさ」に二面性があるように思えてならない。 近年(いつからか知らないが)、「男らしい」という言葉には2通りの意味があると思う。「頼り甲斐がある」「筋を通す」といった本来の意味と、「カッチョイイ」「髭濃〜」といったちょっと馬鹿にしたような、滑稽な面である。 コージーの男らしさは、その両方を併せ持っていると思うのだ。 | |
胡散臭い?
いきなり本筋から外れたところから始めるが、コージーって何かやる事が胡散臭いときがある。彼の意向を前面に押し出したであろうソロアルバムやプロジェクトでそれは顕著だ。私の世代だと、リアルタイムで発売されたソロアルバム「The Drums Are Back」がその象徴といえるかもしれない。このアルバム、タイトル曲をはじめコージーのドラミングがはまったカッコイイ曲もあるし、以前のソロアルバム同様豪華なゲストミュージシャンが参加していて、個人的には好きなアルバムではある。が、グラハムボネット+ゲイリーバーデンと表現したくなる、全く無名の弱体チーム的ヴォーカリスト(実はコイツを起用したという事実が胡散臭さの元凶だったりする)やコイツが歌っているハイレベルにダサい曲”I wanna hear you shout”、そして極めつけはCD中ジャケの”絵”(!)など胡散臭さにかけてもかなりのものだ。まあ、この”絵”をコージー自身が描いてた、というなら本当に頭が下がる思いだが。 「The Drums Are Back」以外だとFORCE FIELDプロジェクトなんかも結構「あちゃー」っていうカンジだ。あとELP参加っていうのも個人的には”?”だ。FORCE FIELDの”Smoke on the Water”や”White Room”などは、コージー好きじゃない人が聴いたら、メチャクチャカッコ悪いアレンジと思うはず。 と、まあいろいろ書いたが、別に批判しているのではない。馬鹿にしている訳でもない。これらもコージーパウエルという男の魅力の一つなのである。こういった部分にも惹かれるし、FORCE FIELDの”Smoke on the Water”や”White Room”だってカッコイイと思っている。少なくとも私は。 |